おうち英語をしている先輩ユーザさんがおすすめしていた本『ほんとうに頭がよくなる世界最高の子ども英語』。
私が考えていたよりもはるかに高いレベルを目指している内容でしたが、具体的な方法がとても参考になりました。
これを読むとおうちで英語育児しながら、色々迷う事が減ると思うのでおうち英語をしている方にぜひおすすめしたいです。
Contents
著者の経歴
筆者・斉藤淳氏は超一流大学であるエール大学(アメリカ)で助教授をされていた方で、当時の専門は比較経済政治学。
エール大学で日本の学生が英語に苦労している姿を目の当たりにして、日本人の英語の能力に危機感を感じ、帰国後政治家に転身、現在は東京で英会話スクールJPREPなどの事業をされている方です。
将来的に目指す子どもの姿は?
将来役立つから英語をやらせよう!!となんとなく始めた英語育児。
親は英語苦手なのに、将来仕事や日常生活まで役立つレベルまでどうやって持っていけば良いか、私は心配でなりませんでした。
この本では、子どもが英語というツールを使って、将来自分で文章を読んだり英語で理論的に思考するようになるための具体的な方法が年齢別に紹介されているところが良いです。
英語で理論的に思考できるようになれば、日本語や他の分野の能力引き上げにもなるそうです。

科学的な知見に基づいた学習をすべき
言語学・教育心理学・脳科学など世界的な研究論文のデータに基づき、学習方法が説明されています。
旧来の日本の文法を覚えたり、日本語訳する方法では効率が悪すぎる。
英語の音を聞いて慣れ、実際に発声してアウトプットしていくこと(フォニックスなど)が最初は特に重要。
また、実際に英語を話している人の口元や表情の映像や、英語の音と一緒に場面の状況を映像やアニメーションで見る事も有効だそうです。
重要なポイントは、
・一定の状況を目で見ながら
・変化する音を耳で聞き
・同時に発声を口で行う・文字ではなく音から学ぶ
・(単語や文法の)断片ではなくかたまりで学ぶ
・「英語を」ではなく「英語で」学ぶ
(本文より引用させていただきました)
。。。詳しくは本に書いてあるのですが、ざっくり言うと、文字よりも最初は音で慣れてインプット・実際に声に出してアウトプットする。
最初は「音」の比率をあげる事が重要ということですね。
と、ここまでの話は家で英語育児をしている方なら、大体みなさん想像がつく内容かもしれません。
問題は、それをどうやって家で実現させるかだと思います。
本書背表紙より引用ーー
遊びながら英語に親しんでいき、「英語が好き」というベースを作る
↓
英語が「気になる耳」になる
↓
英語に「文字」があると気付く
↓
英語の音と文字を結びつける
↓
英語で「コンテンツ」を楽しむ
↓
英語にも「ルール」があると理解する
↓
英語の「全文法」をインプットする
↓
英語で「知性と教養」を磨く
英語を使ったゲーム、アクティビィティ、フォニックス、読み聞かせなどからスタート、徐々に文字にも慣れさせていくために、段階を踏んだ教材や本が紹介されています。
学習者のレベル興味にあった教材・学習法を与える
教材選びでは「理解できるけれど、ちょっと難しい・おもしろそう!」と思える教材の見極めが難しいですよね。
本書では3歳から18歳ごろまで段階別に、おすすめの本、サイト、アプリなどがレベル別にふんだんに紹介されており、教材の仕入れ先のバリエーションも増えそうです。
段階を踏んだ親の働きかけ、やるべきことも詳しく書かれているので、私も少しずつ実践して行きたいと思います。
家での英語の語り掛け育児は、英語のインプットに有効なようです。
アクティビィティの例(3~4歳):「Stop and go」で身体を動かしてアウトプット!
「walk、run、sit down」などの動詞を身体の動作と一緒に定着させるためにアメリカの幼稚園などでやられているアクティビィティだそうです。
①音楽を流す
↓
②いきなり音楽を止める
↓
③大人が指示を出す(例:sit down!!)
↓
④子ども(座る)
↓
⑤また音楽を流す(①に戻る)
そういえば、こういうのを小学校の音楽の授業で先生がタンバリンで音を鳴らしてやった記憶があります。
大勢でやると盛り上がるらしいですよ!

英語は遅く始めても挽回できる!!
一般的に、バイリンガルのように話す英語脳を作り出すためには、早期教育が重要とされています。
本書では、世界で英語を使って活躍するためには、必ずしもバイリンガルである必要はないと書いています。
しかし、著者によると英語は正しい方法でさえ学習すれば何歳からでも間に合う、あせる必要なし、という言葉。
ただし、年齢によって学習法のアプローチは変えたほうが効率が良いようで、方法がそれぞれ紹介されていました。
早期英語教育は、母国語を学ぶ時間をある程度犠牲にして行われる
バイリンガルの脳は、脳内で母国語と第二言語が別々の回路で作り出されるので、脳に別の領域をもう1つ作るようなもの。
両方の言語の比重も人によって様々。
ただ、バイリンガルの方がIQが高くなるという研究データもあるそうです。
本書では3歳くらいから本格的は学習をスタートすることをおすすめしていました。
母国語がある程度しっかり身についてから、英語の学習をした方が良いという話は最近よく耳にしますよね。
子どもは親の姿勢をよく見ている
英語学習に関して、成功体験がある親ほど旧来の効率の悪い方法で英語を学ばせてしまいがちだそうです。
教える役ではなく、一緒に英語を覚える存在に徹し、一緒に学んでいく姿勢が上手くいくのだとか。
一緒に勉強する仲間の存在はモチベーション維持に欠かせないそうです。
まとめ
本書では3歳~18歳頃まで、年齢・レベル別に方法が具体的に紹介されていて、コツコツやれば英語だけでなく思考する力も身につきます。
うちも、まずは英語は楽しい・面白いと感じてもらう所から始めたいと思います。
英語育児に取り組んでいる方には、役立つ書籍だと思いますのでぜひ読んでみてください!